GOTHIC METAL(ゴシックメタル)の館

 「ロック好きの行き着く先は…」にて連載されたゴシックメタルを纏めて…

■Nemesea - The Quiet Resistance (2011) The Quiet Resistance - Nemesea

Quiet Resistance いつものクセで、ちょいと新しいバンドやジャンルに手を出すとどうしてもリコメンドのバンドや同系統のバンドに食指を伸ばしたくなる。最近はハズレも多いのであまり期待しないようにしているんで、全部が全部って分けじゃないけど、今回も同じくちょいと手を出して見ました。

 Nemeseaっつうオランダ産のバンドのセカンド三枚目のアルバム「Quiet Resistance」が出ていてレビューされていたので、そうかい、面白いんかな?ってことでちょろっと…。何でもファーストは2004年にリリースされていて、セカンドが2007年かな?そのヘンでリリースされていたらしいけど、全部自主制作でのリリースらしく、しかも無料配布とかも行なっていたようで、そりゃあんた、ファンサービス良すぎるでしょ、と。ただ、インディーズバンドだったら無料でもとにかく聴いてもらいたいからそういうサービスするわな。そんな経緯がありながらもきちんとメジャーに出てきてリリースされたのが今回の「Quiet Resistance」という作品。ジャケットからしてかなり気合も入ってるし、良い雰囲気なので期待できるねぇ…と。ただ、右手に持ってるのって…、剣?RPGの流れ?なんだろうか。どこかヒロイックなファンタジー系という印象があるが中味は果たして…。

 ゴシックでラムシュタイン的なデジタル要素もあり、ってことでねと期待して聴いてみたんだが、結論的にはいつもの如く、ありがちなゴシックメタルバンドと呼ばれるバンドの一つでしかないように聞こえた。ゴシックメタルもあるし、Within Temptation的な歌ものメタルもあるし確かにデジタルビートを使った、っつうかそれだけの音ってのもあったりして割と多様性を持ったバンドなんだが、やっぱり普通のお姉ちゃんの歌モノって感じは否めないし、曲のインパクトや個性もさほどでもなかった。噂ではセカンドまでの方が面白かったらしいが、ま、それはともかく今回の「Quiet Resistance」では割とありきたりな感じ。もっともメタル王国のオランダ出身なのでそれなりのレベルは持っているのは当然なんだけど、なかなか世界に通じる個性という意味では難しいのかも。更に言えば今後の方向性とかね、結構定めていかないとリスナーも厳しいんじゃないかなぁなんて。


 

■ ReVamp - Revamp (2010) ReVamp

Revamp  オランダのシンフォニックゴシックメタルバンドのようなジャンルの異名を取っていたAfter Foreverってのがあってね…、結構ゴージャスでホントにシンフォニックで起伏に飛んでてちょっとコッテリはしてたんだけどドラマチックで面白かったバンドがあったんですよ、いや、つい最近までの話。もちろんボーカルはお嬢様でして、その手のモノが好きなので結構聴いていたりするんだけど、問題なのはそういうバンドの情報をあさろうとしないってことで、去年解散していだとは知らなかった。そんなのを知ったのも今回のRevampというバンドが出てきて、After Foreverのボーカルだったフロール嬢が自分で始めたバンドってことで知ったのだが、全く情報量が多くて追い付いていけない状況ですなぁ。

 ReVampというバンドのデヴュー作となる「Revamp」、こないだリリースされたばかりだけど、往々にしてこの手のソロ活動ってのは元のバンドの雰囲気を踏襲しないケースが多いのかな、なんて勝手に思ってて、それというのもやっぱり激しい音ばかりをバンドでプレイしていたからソロ色の強いバンドやソロ作だともっと幅を広げた作品を作ることが多いんだよ。ところがこのフロール嬢はソロ作ではなくってRevampというバンドのフロントレディーってことであくまでもバンドの音を打ち出して行きたかったのか見事にシンフォニックメタル的な路線で攻めてきたのは嬉しいね。

 かなりエッジの立ったサウンドで、別に目新しくもない音ではあるんだけどAfter Foreverがシンフォニックで起伏に富んだバンドだとするとそれよりももっと洗練されてEpica的になったっつうか…、よく区別出来ていないけどちょっと平坦になって疾走感とか躍動感で迫ってくるというようなところかな。聴き応えは結構あって、心地良さもかなりのもの。ただし耳に残るかと言われるとそれはちょっと時間かかると思う。良くも悪くもメリハリついてないからさ。アルバム全体として疾走感は凄いしリフとかの引っ掛かり具合も割と面白いんだけどね。

 ところが既にバンドのメンバーは全員入れ替わっているとか…、ソングライティングは一体どうしていくんだ?という不安もあるんだが、そもそもRevampってフロール嬢のプロジェクトバンドだから作品ごとに異なっていても良いのかね。まぁ、話題になってくれればまた聴くからそれも良し、と。


■ Stream of Passion -Darker Days (2011) Darker Days - Stream of Passion

Darker Days 最近新作情報が入りにくいなぁ…。もうネットで情報を漁るのが当たり前になっていて、そこをちょっとサボると全然情報を入手しなくなってる。昔はレコ屋とか行って肌感覚的に情報収集してたけど店にも行かなくなってきたし、おかげで情報収集能力が衰えたかもしれない。追いかけて得る情報と勝手に入ってくる情報ってあって、新作情報ってのは以前は勝手に入ってくる情報だったんだが、今は追いかけないと入らない情報になってしまったのが問題。かと言って自分の興味ありそうなものをひたすら登録しておいたらキリがないくらいにメールが来て結局見ないという話なのでこれまた困ったものだ。その辺の情報管理ってどうしてるのかね、みんな。

 そんな中でリリースするという前情報すら知らず、最近どうしてるのかな、なんてのも気にせず、アマゾン見たらリリースされた情報が出ていたので驚いて早速聴いた大好きなバンドの一枚♪ Stream of Passionってオランダとメキシコの合いの子バンドになるのかな、今じゃ。ライブを除けば3枚目のオリジナルアルバム「Darker Days」。セッションバンド的要素の強いバンドなんだが、今では多分マルセラ嬢のプロジェクトになっていると思う。まぁ、そんな経緯はどっちでも良くって、ファーストの「Embrace the Storm」でこの憂いさと儚さにヤラれてしまって、ライブDVD「Live in the Real World」でその姿とゴシックな雰囲気に飲まれて、しばしハマってたんだが、プロジェクト的なものだったのでセカンドアルバムなんて期待出来なかったのが、マルセラ嬢が奮起して2009年に「Flame Within」がリリースされた。これがまた最高に素晴らしい出来映えで、当初のプロジェクト的性格を持っていたStream of Passionというバンドの雰囲気と嗜好性をしっかりと継承し、更に個性を飛躍させた傑作アルバムに仕上げてくれたワケです。多分プロデューサーとかコンポーザーとか色々なブレインのおかげだろうとは思うけど、何と言ってもマルセラ嬢の歌声の儚さにヤラれてしまってですね、曲調ももちろんハマったんだが、この歌声。何とも言えない可愛がりたくなる自分の生理的にもの凄く愛らしく聴こえる歌声なんですな。

 そんなマルセラ嬢がまたしても奮起して「Flame Within」と同様にレベルの高いプログレッシブ且つ儚さと憂いさとクラシカル要素を散りばめたミドルテンポなメタルサウンドを打ち出した傑作「Darker Days」を出してくれました。もう何回聴いたことか、「Flame Within」と比べるとキャッチーな暗さ?ってのがちょっと消えているけどその分バイオリンのフューチャー度が結構高くて…、いやこのマルセラ嬢ってバイオリンも弾くんですよ、それがまたクラシカルな要素とヒステリックな要素があって、そこに歌声も被ってくるのがまたよろしくて、結構唯一無二のサウンドになっている曲もいくつかある。ちょっと単調な雰囲気になってしまった感もなきにしもあらずだが、聴きこんでいく内にそれぞれの曲の個性が際立ってくる。歌い方もちょこちょこと変えたりしてるし。でも、どれも暗くて儚くて…。多分バックの音とかアレンジとかもの凄いレベルで展開されているんだろうと思う。上手いのは当然だけどアレンジも見事に曲と声を活かしているし、よくわかんないけど凝ってる。プログレメタル+ゴシックなムードってなトコ?

 今回のジャケットは思い切りマルセラ嬢を出してきたね。ってかソロプロジェクト丸出しになってきたけど、いいじゃないですか。セカンドの「Flame Within」のジャケットも好きだったけど今回の「Darker Days」もまぁ、よろしい。色がないのが残念だが、今回のアルバムを表すテーマはきっとこういう世界なんだろう。驚くことに8月下旬には日本盤もリリースされるみたいなので、それなりに日本でも人気があるんだろう。好む人多いだろうけど、耳にする機会が少ないだろうからねぇ。勿体無いなぁ〜って思うけど、自分は出会えてよかったな、と思うバンド♪マルセラ嬢、プリティなPV作っておくれ♪


■ Stream of Passion - The Flame Within

The Flame Within  多数のゴシックメタルバンドを聴き漁ったけど、なかなか思い切りハマれるバンドってのも実はそう多くはないのかな、と。やっぱウィズイン・テンプテーションとかナイトウィッシュかねぇ〜ってくらいなんだけど、ちょっと気になっていたのがルカッセンプロジェクトのひとつでしかないと思っていたStream of Passionというバンド。バンド、なのか?ってのからあって、企画モノって要素が強かったから最初のアルバム「Embrace the Storm」やDVD「Live in the Real World」での妖しげなゴシック世界観ってのが非常に良くても、それ一発で終わりかねぇ〜って感じだった。ところが、そのStream of Passion名義で新しいアルバムがリリースされたのだった。ついこないだね。

Stream Of Passion - The Flame Within The Flame Within Stream of Passion feat. Ayreon - Live In the Real World Live In the Real World

 「The Flame Within」ってなトコで、タイトル通りにジャケットもかなり妖しげで雰囲気を表していて大変よろしい。美しさからして期待を裏切らないでほしいと思うジャケットです♪ アマゾンで見てたら、どうやら二種類のジャケットがあるんじゃないか?と疑問に思って見てみると、限定盤(ボートラ付き)が目を伏せている感じで、通常盤はカメラ目線をしているという些細な違いなんだけど、いや、なるほど、ヘンな所からして凝ってるというのも面白い。

 んで、中味なんだけどね…、これがまた思い切り好みの、そしてこれこそ自分的にはハマるゴシックメタル的な怪しさと美しさとメロディと哀愁さ、そして尊大な威厳を持ち合わせたものでして、非常〜に良い。最初のアルバム「Embrace the Storm」が思い切りダークだったことに比べて「The Flame Within」はもうちょっと静かに燃える炎という感じで、正に「The Flame Within」というタイトルに相応しいんじゃないかと。うん、良いよ。メキシコ人のマルセラ嬢の歌メロのセンスが全開でして、どの曲も心擽られるマイナー調のメロディセンスが他には聴けない旋律でね、凄く良い。正直言ってどの曲も相当ハイクオリティなんで全く飽きないし、一曲だけ聴いてもこの旋律の良さに悶えるんじゃないかい(笑)。いや〜、期待以上の出来映えで非常に嬉しい出会いです。

 そして面白いのは、このStream of Passionってルカッセンのプロジェクトで、彼が主軸のハズだったんだけどあっさり脱退…、そりゃまぁそうだろうけど…、そんで鍵盤奏者やらDVD「Live in the Real World」で見れらた美しき女性ギタリストも脱退、その他もろもろも脱退でしてはっきり言ってプロジェクト終了したから仕事終了ってなもんでして、演奏するメンバーや作曲するメンツなんてのはガラリと替わっているんだな。ところがStream of Passionとしての空気感を引き継いでレベルアップしているってのはマルセラ嬢の歌に尽きるワケだ。この世界広しと言えども非常に際立った個性的な萌え系声を持ち合わせた歌、そして更に個性的な歌メロのセンス。これで、Stream of Passionという世界観を確立しているのが素晴らしい。うん、いいよ、これ。今後も聴いていきたいアルバム…、名盤だと思う。


■ Stream of Passion - Embrace the Storm

Embrace the Storm  ストリーム・オブ・パッション=通称SoPですか。オランダ人がリーダーでメキシコやらアメリカやらの人間を集めて女性の歌い手二人とギターも女性という配置で行っている再度プロジェクトっつうかセッションバンドっつうか、実態はよくわかんないけどとにかくCDとDVDが出ているのだ。まだDVD全部見ていないので思い切り書けないけど、YouTubeで見る限りはもの凄く絵的にも良いし音的にも好みだなぁと。簡単に言うならばメロウキャンドルの二人の歌い手が今の時代でゴシックメタルをバックに歌ったらこうなるんじゃないか、っつう感じの浮游感というか天使感があって、そういう意味ではプログレ好きにも受け入れられやすいバンドだと思う。

 もちろん様式美とシンフォニックも持ち合わせているし、ギターもかなり綺麗に鳴っている。更に曲構成もしっかりと練られているので、普通にパーマネントでバンドやってアルバム出している連中よりもよっぽど素晴らしい作品を出しているってのが凄い。

 CDでは「Embrace the Storm」が2005年にリリースされていて、ジャケットも結構そそられる写真でよろしい。そして2006年にはDVD「Live in the Real World」がリリースされているワケだな。ここで演奏されているのはこのファーストアルバムからの曲とメンバーそれぞれが属しているバンドの曲を持ち込んでいるらしい。そこまでまだ手が回っていないのでこれからそれらの元曲探しに行かないといけないんだろうなぁ。  しかしこの歌声、結構ハマるなぁ。音的にもアレンジ的にも結構ツボにハマる作品で、ポップな歌メロとかはなくってひたすらゴシックメタルに天使の歌声的なメロディが乗っかるんだけど、う〜ん、まだまだ楽しめそうなバンド♪しかも綺麗所が揃っているのでDVD「Live in the Real World」もしっかりと入手しないといかんね。


■ Guilt Machine - On The Perfect Day On This Perfect Day - Arjen Lucassen's Guilt Machine

On This Perfect Day: +DVD  ヨーロッパのメタル系ついでにもうひとつ…、ってかさ、このまま行くとまたゴシックメタル系に入りそうな気配たっぷりなんだけど、良いんだろうか?まぁ、ここのところそんなにメタルを書いていないから時間は開いているんだろうけど、自分的にまたか、って感じがあって(笑)、多分すぐ抜けてしまうんだろうな、という予感…。はい、それはそれとしてですね、やっぱり長々と離れているとあれこれと新作が出てたり旧作でも自分的にはようやく聴けた、とか初めて耳にしたってのはいっぱいあるワケでですね、そんなのをあれこれと書いていると全くどこに向かって何してるのか自分でよくわからなくなるが、とにかく聴いているんだな〜という感じ。

 こちらももはや往年の域に突入しているオランダのVengenceといいうバンドの主でもあったルカッセンのプロジェクト…、新しいプロジェクトになるのか?それにしては…という感も漂っているが、多分バンド名=プロジェクト名がGuilt Machineなんじゃないだろうか…、そのGUilt Machineの「On This Perfect Day:」という作品がちょいと前にリリースされていて、へぇ〜と。何だろうな、と思って見ているとギターには今やルカッセンのパートナーともなっているStream of Passionの最初のDVDで見られる華麗なる女性ギタリストのLori Linstruthが参加…参加っつうかさ、作詞も全部手がけているんだから二人で家で分業してさっさと作り上げました、みたいな感じもする…。才能あるカップルはこんなこと朝飯前の仕事なのだろう…。

 まぁ、そんな俗っぽい話は良しとして、このGuilt Machineという名義でのルカッセン新プロジェクト、一説にはPocupine Treeを模倣したものを意識したとか…、自分的にはPocupine Treeってまだ聴いていないんでよくわかんないけど、こんな感じなんだろうか?どっからどう聴いてもルカッセンの音なんだけどな(笑)。ちょっと楽器の幅が広がって抑揚を出しすぎないようにしているという感じで…そこにPink Floyd的な雰囲気を持ち込んだような感じ。…とは言ってもプログレとメタルの融合であることに変わりはなくって、もうこういう世界やらせたら天下一品です。Lori Linstruthのギターもしっかりと作品の骨を成しているし、それよりも構築美と音世界の美しさだろうな…。ただ、もうルカッセンの作品ってこういうのがいっぱい出ていてあまりにも多くて違いがよくわからなくなってきているのも事実(笑)。これだけ作品が夜に溢れてくるとどれもハイクォリティであると言えども決定的な名作ってのが何なのかわからないのも困る。

 このGuilt Machineの「On This Perfect Day」では起承転結がはっきりしているのと二曲目「Leland Street」の途中で日本語が登場するところがハッとする瞬間もあるので覚えやすいが(笑) 。

Arjen Lucassen's Guilt Machine - On This Perfect Day On This Perfect Day


■ Elfonia - Elfonia Elfoni´a - Elfoni´a

Theatre of Tragedyの美しくも儚い叙情性とゴシックなメタルを正しく継承しているのは意外なことにStream of Passionかもしれない。これも昨年メンバーを大幅に替えてセカンドアルバム「The Flame Within」をリリースしていて、素晴らしい出来映えなのだが、そもそもプロジェクトで集まっただけのメンツによる作品がファースト「Embrace the Storm」だったので、よもやセカンド「The Flame Within」がリリースされるとは思わなかっただけに、このクォリティの高さには驚いた。そこで聴けたマルセラ嬢の歌声は正に天上の歌。素晴らしいのだ。そこで、今回は…

 マルセラ嬢がStream of Passionのプロジェクト参加前に組んでいたバンド、Elfoniaというメキシコのバンドの作品です。ファーストアルバム「Elfonia」は2003年のリリースなので少々古いのだが、マルセラ嬢の歌声は既にここで完成されているようで、あの情感豊かな切なさを感じる歌声が早くも聴ける。楽曲的にはメタルというものはほとんどなくって、歌を聴かせるアンビエントミュージック的なものなので特にゴシックメタルに興味がなくても歌を楽しむ分には十分なサウンドです。

 しかし…、良い声してるわぁ〜。歌の個性も素晴らしいんだが、それがゴシックメタルでも発揮できたっつうのが素晴らしい。マルセラ嬢ってバイオリンも弾くのでElfoniaでも最初から弾いているようだ。Stream of Passionでも弾いてたけどね。元気な時に聴くアルバムやサウンドではなくってね…、なんかまったりとしたい時に聴くと心地良いんだよね。それでメキシコのバンドっつうから不思議だ。そんなイメージはないのだが…。

 多くのリスナーがStream of PassionからElfoniaに辿り着いたことだろうと思うが、決して裏切ることのない深いサウンドと聴き続けられるアルバムに出会えてよかったわ。マルセラ嬢の歌声だけで良いって思ったけど、アルバムとしても良くできてる。セカンドの「This Sonic Landscape」ではもっとアンビエント的方向を強めているので、その後のStream of Passionがちょっと不思議。。


■ Elfonia - This Sonic Landscape

This Sonic Landscape ますます読んでいる方々の趣味を無視して一人で適当に走っていくことになってしまっている「ロック好きの行き着く先は…」ブログですが、火が点いちゃったのであと数枚この辺を漁らせてもらおう(笑)。いやいや、HydriaやMortal Love聴いてたらさ、どこか儚げで憂いのある女性のボーカルってのが気になってしまってさ、それ言ったら自分の中では一番が圧倒的にLight Bringer…じゃなくてStream of Passionなワケですよ。そのマルセラ嬢の歌声とメロディセンスが最高に好きでしてね、Stream of Passion自体はもうブログで書いてしまっているので好きでも書くネタがないってんじゃ困る、困るのでちょっと違う角度で…ってことで登場したのが地元メキシコでのバンド活動時代のセカンドアルバム「This Sonic Landscape」を。

 2005年にリリースされているけどアマゾン見てもわかるけど今は絶版なんだよねぇ。多分余程のことがない限り再発で手に入れるのも難しいのかなぁ…と思ったりするが、今の世の中なら何かネット上で簡単に手に入れられることでしょう。iTunesにもあるかな?たった6年前のものなのにねぇ…。それはともかく、このマルセラ嬢の儚い歌声とメロディはホントに生まれついての物なんだろう。Stream of Passionでその歌声を知った次第だが、遡ってこのElfoniaというバンドを聴いていくとそもそもあの歌声と歌メロなんだ。だからこそルカッセンが気に入ったんだかもしれないけど、この「This Sonic Landscape」というアルバムでゲスト参加しているのが繋がりの始まりかな?メキシコとオランダでそういう出会いがあるんかね?

 それはともかく、Elfoniaのセカンドアルバム「This Sonic Landscape」はですね…、最初は実にアンビエントな香りがして一体何を聴いているんだろう?なんて言う感覚に襲われるがしばらくすればヘヴィなギターが入ってきて、あぁ、と納得。しかし思い切り重くてテンポのゆったりした楽曲が多く、その上をマルセラ嬢が歌い上げているので全く天上での至福の歌声。メタルってだけじゃなくて、ピアノなんかも凄く綺麗に美しく入りながら展開もかなりドラマティックに出来上がっているプログレッシブな要素がふんだんに入っている珍しい形態のバンドだと思う。それもこれもマルセラ嬢の歌の幅の広さが成せるワザで、どんな楽曲でも見事にハマっ歌を聴かせてくれるのが良い。こういうバンドって英国とかアメリカからは出てこないだろうなぁ…。それでもメキシコっていう印象でもないから余計に驚く。結構な名盤な気がするけどまだまだ無名だね。好みの問題か?


■ Epica - Requiem for the Indifferent (2012)Requiem for the Indifferent - エピカ

レクイエム・フォー・ジ・インディフェレント いつの間にか北欧メタルから各国個別の分離を果たしているメタルの勢力図、中でもオランダは数多くの良質なメタルバンドを輩出している国で、どういう背景からなのか日本でも好まれるバンドが多い、はずだ。まぁ、そのヘン行くと何でも聴いているリスナー達が好みの順番として選んでいくようなものだから、実際に知られている人数と人気順と言うのはリンクしないとは思うのだが、まぁ、どっちでも良いか。Within Temptationが今では筆頭株ではあるけどちょいと大人になりつつあるWithin Temptationと双璧を成しているのがEpica。オランダ国内では、多分。そのEpicaの新作がリリースされたのでついてに、ってことで…。

 「レクイエム・フォー・ジ・インディフェレント」という作品で、なかなかジャケットも面白いな、と思う部分もあるしこういうところでアニメが出てくるのも日本の影響だろうなとか世界が狭くなって影響し合う構図を感じるんだが、ま、それはともかく前作「デザイン・ユア・ユニヴァース」でかなりハイクォリティな世界観を打ち出してくれたのもあって今回の新作「レクイエム・フォー・ジ・インディフェレント」での期待はかなり高い…と言うか高いレベルに到達した中でのクォリティだろうなと思ってはいたんだが、実際に聴いてみるとちょっと物足りない…っつうか、前作までに積み重ねてきたものから解き放たれたかのようなサウンドになってる…ただ、それがシンフォニックさがちょいと落ち着いてストレートなメタル寄りになってきたからそう感じるだけかもしれない。もっとゴチャゴチャした印象があったからさ。ま、それはそれで構わないんで、と思っていると最初からデス声までも出てきて、う〜ん、今はコレ、ウケないでしょ?とか…、自分が好きじゃないからだろうけど、ちょっと耳に付いてしまったかな。そういう印象を最初に持ってしまうと以降の曲もあまり良いイメージで聴けなくなる…、案の定2曲目も歌メロが不安定な感じで彷徨っているようで、よく言えばケイト・ブッシュ的、悪く言えば崩れたWithin Tepmtaionのシャロン姫。そんなことしなくてもEpicaで堂々とシモーネ節出してれば良いのに、と思ってしまうが…。もちろん本人的にはそんな意識はないはずだから、必然としてそうなったのであれば、バンドの方向性かね。

 ただ、どれも曲が悪いってことはなくて、しっかりともちろん練られているし、メタル色が強くなっているから聴きやすい…ってかストレートに来るのも悪くない。ただねぇ、ちょっと自分的にはNGになってきたかな。これからも多分聴くとは思うけど、聴かないといけない理由がなくなってきた…、何らかの感動ってヤツですね。別に少しでも良いんだけど、そういうのがあんまりなかったからさ。ただ、これだけのバンドだから売れるだろうし、敏感に反応してまた次作は変わってくると思うのでそういう意味ではウォッチしておくかな。


■ Epica - Design Your Universe エピカ - The Classical Conspiracy

Design Your Universe ここ最近の北欧ゴシックメタル勢のリリースラッシュはもの凄いものがあって、息つく間もなく新鋭バンドも大御所も怒濤の如くCDやDVDをリリースしていた。それなりにチェックして聴いてはいたんだけどブログの流れ上あんまり出番がなくってズルズルと年を越してしまったのだが(笑)。まぁ、焦るモノでもないしどこかでまとめて一気にやろうかな、と思っていたので流れも良いしここらでアレコレ出しておくか、と。

エピカ - The Classical Conspiracy The Classical Conspiracy

 オランダのもう一つの大御所ゴシックメタルバンド…から既にシンフォニックメタル的な世界を築き上げていると言っても良いだろうエピカというバンド。2009年には2枚組の壮大なるライブアルバム「The Classical Conspiracy」をリリースして、存在感を見せつけた上に11月には更に新作スタジオアルバム「Design Your Universe」をリリースするというアグレッシブな活動を見せるバンド。日本って来たことあるのかな?そんなに働くなら日本に来てライブやればいいのにね、と。

 その新作「Design Your Universe」を聴いてみると、もう圧倒的な完成度の高さに驚くし、音の洪水に飲まれるってモンでした。基本的にシンフォニック色が強くてクワイヤやオーケストレーションで攻め込んでくる怒濤の音の洪水が売りなんだが、そういう装飾に負けることなくバンドが自己主張しているのと、シモーネ嬢の歌うメロディラインと歌声ももちろん確立したモノがあるわけだからバンドとしての機能にあくまでも装飾としてのクライヤやオーケストレーションという位置付けが守られている。それにしてもやりすぎじゃないかと思うくらいの装飾音なんだが、このバランスが上手いんだろう。

 冒頭は静かに始まるがその後はやはりメタルというリフがこれでもかと始まるので心地良い。やっぱこうでないといかん。こうなるとゴシック的要素ってのは非常に少なくなってきているんだけど、要所要所での旋律や雰囲気がゴシックなものだったりするのは自然の摂理?本人達は多分ゴシックメタルをプレイしているつもりは毛頭ないだろう。確かに。となるとこれはこれで非常にパワフルな作品で、決して裏切られるものではない。まぁ、男性デス声が少々邪魔ではあるがそれほど多くはないので良しとしよう。


■ Epica - Consign To Oblivion

コンサイン・トゥ・オブリヴィオン オランダのゴシックメタルバンドの系譜図ってのが結構色々と広がっているみたいで、他国だとそこまでメジャーシーンに出ているバンドが多くないためか、系譜図に至る前にバンド名知らないっていう状態なんだけど、オランダは何故かその辺割とメジャーだったりする。まぁ、そういうのを細かく追って行くと現地国でのバンド状況に詳しくなったりするし、今のインターネット時代ならそれも簡単に出来るんだろうけど、なかなかねぇ、やっぱそこまでは行かない、だろうと思う。普通は。いや、ハマるとそこまで行くけど、今のところこのジャンルでそこまではないなぁ。

 そんなワケで、Epicaっつうバンド。オランダのバンドなんだけど、そもそもは前に紹介したAfter Foreverのメンバーが離脱して組んだバンドって事で、After Foreverのシンフォニックさが割と好みだった自分的にはこのバンドもいかがなものかと。うん、After Foreverよりも良い、な。シンフォニックさはともかく更にクラシック…っつうかミュージカルっつか要するに音楽的にはかなり古典的な作風にアレンジが加えられていて、オペラティックな展開や弦楽器やホーンなどを導入して素晴らしい音世界を築き上げている。もうねぇ、見事の一言に尽きるよな、ここまでやられると。バラードなんかも完全にオペラの歌声だし、それでいて曲調はしっかりと様式美をを継承していて、コード進行も微妙に心を揺さぶる進行を使っていてはっきり言って非の打ち所がない。バンドの演奏も巧いし、歌ももちろん素晴らしく巧いし、曲のアレンジも見事なもので、音楽的に総合点としては相当高いレベルに位置するバンド。これほどの作品が作れるってのは世界中探してもなかなかいないだろ、ホント。ただまぁ、ロックという視点から見るとロック度は少ないけど、それはゴシックメタル全般的な話だからなぁ。いや、しっかり歪んだギターにヘヴィメタリックな音やキメもしっかりあるので心配無用。

 オランダって面白い国だね。一度行ったことあるけど、ヘンな街だった記憶が強くて…、まぁ、アムステルダムだったからだけど、ちょこっと店に入ると店員はハッパでトリップしてるし、売ってるものはアダルトグッズとかハッパ系とか…ゲイ系とかさ、フラリと観光者が入るようなところにそういうのがいっぱい売ってて驚いた。まぁ、おみやげなんかでそういうのはありがちなんだけど店員に驚いた。それとホントにゲイが多いし、とにかくでかい。ガタイがでかいんだよ、ホントに。みんな190cm以上じゃないか、つうくらいでかい。それと季節的にも白夜の頃だったから夜中の11時に明るいってのも新鮮だったな。まぁ、そんな中から出てくるバンドなんだろ?って感じだな。それ言ったら日本も似たようなもんだけどさ(笑)。

 Epicaは凄い。聴いていて飽きないし、70年代プログレ好きには受けるんじゃないかな、これは。クイーン好きな人もイケるかもしれん。あれが可愛く聞こえるもん(笑)。



■ Epica - The Classical Conspiracy The Classical Conspiracy - Epica

The Classical Conspiracy  クラシックとメタルの融合自体は随分昔から実践されていることなので珍しいものでもないんだけど、ゴシックメタル系との融合となると思い切りクラシックに近くなる部分もあって、最近ではウィズィン・テンプテーションが大作「ブラック・シンフォニー」をCDとDVDでリリースして話題となっていたんだけど、今度はエピカがクラシックとの融合大作をリリース。

エピカ - The Classical Conspiracy The Classical Conspiracy

 そのタイトルもずばり「The Classical Conspiracy」というもので、もちろんライブアルバムなんだが2008年6月に行われた一大イベントでクラシックセットとエピカ楽曲のセットという二部構成だったそうな。とりあえず聴けるのはCDだけなので聴いてみるのだが、1枚目ではクラシックセットが、二枚目からはエピカの楽曲セットが収められているってなもんだが、ボーカルのシモーネ嬢は二枚目のディスクしか参加してないんじゃないだろうか?そうするとギャラとかは半分?なワケないだろうから大して仕事しないでも稼げるってことだろうか?などと余計なことを考えてしまうのは愚問(笑)。

 さて一枚目のクラシックセットなんだけど、映画音楽テーマ曲なんかも混ざっていて正に楽曲集。歌無しで、バンドは共演しているんだけどオーケストラの威力が強烈なので何聴いているのかわからなくなるくらいクラシック要素が強い。話題的には色々とあるらしくて、クラシック好きな人には面白いのかもしれないけど全然知らない自分的にはさほど面白くもなく、単なるクラシックだろうなぁ…程度という未熟さに呆れるのだが(笑)、演奏の巧さやレベルの高さは特筆ものだろうな、と思う。うん、別にクラシックがわかんないからわかんないだけです…。

 そしてディスク2のエピカセットの方も…、いやぁ、結局オーケストラがかなり出張ってきているのでゴシックメタル的な雰囲気よりももっとオーケストレーション中心になっているから悪くないけど、ちょっと…という感じ。多分自分の耳が慣れていかないだけだと思うけど、作品的にはもの凄くレベルが高くて気合いの入ったライブだから相当素晴らしいと思う。このバンドって合唱隊やオーケストレーション好きみたいだし。

 ただ、まぁ、自分的にはあまり好みではないなぁ…なんでかわからんが。じっくりと聞き込めば面白く感じるのかもしれないけどそこまで行かないなぁ…。ま、でも凄い作品なことはわかる。



■ Autumn - Altitude Autumn - Altitude

Altitude  ここの所立て続けに女性歌モノによるメタルを聴きまくってるので食傷気味ではあるんだが、その分秀逸なサウンドに出会えればありがたいなぁ…というか、出会いたい(笑)。タケノコのように出まくってくるこの手のバンドを全部追いかけているワケにもいかないし、その内簡単に淘汰されてしまうシーンであろうということも想像が付くし、残るバンドはごくごく限られた人達というのも分かっているんだけど、まぁ、やっぱりそれなりに面白さがあるので…、時間のない中ながらも単なる趣味ってとこですか。そろそろオールドタイムなものにも戻りたいのだが(笑)。

Autumn - Altitude Autumn - Altitude

Altitude

 哀愁の秋をそのままバンド名にしてしまったAutumnというオランダ出身のバンドでして、ゴシックメタルという括りに入るのかと云われるとちょっと困るんだけど、叙情的な側面は持っているしお姫様が歌っているし、もちろんヨーロッパ的壮大さは持ち合わせているので、聴いてみる分には良いかと。大いにゴシック色は強いけどああいう荘厳さはちょっと欠けていてもう少し軽めな音ってところか。オランダではもう4枚目のアルバムってことなので、かなり評判は高いバンドのようだ。そのくせこのアルバム「Altitude」ではちょっとギターが大き過ぎて歌が埋もれているような感じだが意図的なんだろうか?もう少し歌を前面に出してくれた方が好みだけど(笑)。

 うん、ギターもさることながらピアノがあちこちで活躍していて透明感を醸し出してくれている。それとコーラスワークがかなり効果的に使われているので、はっとする面白さも持っているね。やっぱレベル高い音世界を繰り広げているなぁというのが正直な感想でして、ミックスや音そのものはもうちょっと…というのはあるけど、さすが4枚もアルバム出しているだけあります。

 それにしてもオランダのこういうバンドの多数さには驚くものだ。アマチュアやインディーズならともかく、メジャーシーンにこの手のバンドがウジャウジャしているってのが凄い。ポップスとかもあるだろうけどやっぱこういうのが人気高いのかな。不思議。



■ After Forever - After Forever After Forever - アフター・フォーエヴァー

アフター・フォーエヴァー  う〜む、いくつもこんなの聴いてると当たりが出た時の嬉しさってのはなかなかいいね。実際聴いてみるまで自分が好むのかどうかがわからないのであっちこっちと手を出さざるを得ない状況で、ようやく好みの音がわかってきた。多分構成的には平坦なのじゃなくて多少ドタバタしてる方がよくって、壮大なオーケストレーションやコーラスが正にゴシック調に入っていて、展開も派手で凝ってるのが良いなぁ。だからNightwishとかWithin Temptationとか好きなんだろうけど、そんな中、ジャケがイマイチ気を惹かなかったというだけで後回しにしていたバンドがありました。After Foreverですね。いやぁ、なかなかよろしいじゃないですか。

 こないだ出たばっかりの最新作みたいだけどこれがかなり好評な傑作らしい。過去作品から聴いている人のレビューとか見ててもこの最新作が一番っつうから、多分そうなんだろう。もちろんバンド名がタイトルになっているってのはそれなりの自信があるからだろうから、良いんだろうな。ってことで聴いたんだけどさ、これ、かなりツボに入ってるねぇ。やっぱお転婆な歌を歌う女性ボーカルの方がこういうバックの音にはハマってるし、鬼気迫る迫力も出てくるからいいね。Nightwishは巧いからそういうところがあんまりなくって、巧いなぁ〜って感じだけどそこまでの上手さじゃないから鬼気迫る迫力になってくるのが良い。曲構成もなかなか好みで複雑な展開もよいし、豪勢で壮大なアレンジも好み。しかも早い曲ですらしっかりと個性が出されているので聴いていてかなり心地良い。うん、さすがに名前があちこちで挙がっていただけのことはある。ジャケットにもう少し気を遣って荘厳さを出しておいてくれればなぁ(笑)。

 書き忘れたけど、こちらもオランダ産のバンドで2000年にデビューしたバンドでこの作品は5作目らしい。三枚目の「インヴィジブル・サークルズ」もかなりウケがよくって名盤と言われているけど、多分どれ聴いても結構かっこよいんだろうなぁと期待しているバンド。今から過去を漁っていくんだけど、こういう楽しみもなかなかよろしい。昔こうやって色々なの漁ってたなぁ。ただ、その時はこんなにどれもこれも似たような音ではなかったが(笑)。そういう意味では真に個性的なバンドってのはやっぱり今の時代は難しいんだろうな。



■ The Gathering - Mandylion Mandylion - The Gathering

Mandylion ゴシックメタル+女性ボーカルものにちょこっとづつハマりつつあるんだけど、なかなかこういう新たな世界っつうのはどういう手の出し方をして良いのか難しいものがあるよね。それでもまぁ気に入った世界でもあるのであれこれと調べて試行錯誤しながら入手して聴いてみるワケだが…、まだまだ良いかどうかの指標が自分でもよくわからない部分ってのはある。ま、それでも伊達に何十年もロック聴いてないのでそれなりにしっかりしているところとか自分の好みのトコロとかもわかってるので良くできたアルバムかどうかってのは感覚的に理解するものはある。あとは慣れ、だな。

 んなことでまだまだ未熟ながらもThe Gatheringっつうバンドの名作と呼ばれているモノを見つけてきた。オランダ産のバンドで、この「Mandylion」というアルバムは彼等の三枚目のアルバムらしく、本作から女性ボーカルのアネーク嬢が参加しているらしい。それまでのサウンドとは一線を画しているとのことで、他の作品はまだ聴いたことないけどこの「Mandylion」というアルバムを聞く限りの印象…、従来型ヘヴィメタルに近いサウンドだよなぁ…、と。ただまぁドラマティックないかにもヨーロッパ的な壮大なアレンジは見事なもので、ちょっと重すぎる面もあるけど美しい面は持っているよね。歌もしっかりしてるし、何よりも歌が伸び伸びと曲を生かしているのがよろしい。こういうヨーロッパ的なの、好きだねぇ…。もちっと展開とかアレンジが凝っててプログレッシヴでも良いんだけど、まぁ、そういうバンドでもないらしいのでそれはよし、と。またゴシック的なキメの多いリフパターンでの攻めでもないので…、まぁ、エヴァネッセンス的ではないっつうとこだけど、スローなテンポで盛り上がっていく種類のバンドかな。

 しかしまぁ、調べてみると色々あるもんなんだな、この手のバンドって。オランダとかフィンランドとか多いのかな…、イタリアとかもあるのか…、こういう形でヨーロッパ圏の音楽に突入するとは思わなかったが、新鮮な刺激を楽しんでます♪



■ The Gathering - Nighttime Birds

Nighttime Birds 今となっては時代の産物だったのではないかとも思えるThe Gatheringの傑作「Mandylion」からアルバムに参加していたボーカルのアネク嬢。続く1997年にリリースされた4枚目の作品「Nighttime Birds」で既に音楽的な変化はやや伴っていたことに当時のリスナーはそれほど気づいていなかった…って言うか気にしなかった。まさか現行のThe Gatheringみたいな音楽性に向かうとは…と言ったところだね。別に悪くないし、「Nighttime Birds」って作品でもそんな片鱗が存在しているので今にしてみればわからんでもない、って感じ。でもねぇ…ってのが本音(笑)。

 1997年だから既に14年も前の話になるんだが、そこでようやくゴシックメタルという世界がメジャーに出てきつつあったのかもしれん。別にThe Gatheringが発祥というワケでもないが、「Mandylion」は一時代を担うアルバムとして祭り上げられているってのも事実で、今聴いてもかなり深みのある作品。そんなアルバムの次の作品に当たる「Nighttime Birds」はどうか、と。これがまたメタルという言葉は不要で、ただ単にゴシック世界を醸し出した作品として聴いていられるものだ。ゆったりと見を任せながらフワフワと浮遊した気分でリラックス出来るというようなもので、心地良かったりする(笑)。いや、音的にはもちろんヘヴィーで歪んだギターが鳴っているんだけどさ、テンポとかフレーズが洗練されてるのかな、邪魔にならない音。その分一曲一曲をきっちりと聴き込むのかと言われると自信がないが(笑)、アルバムの捉え方としてはそんな好印象。

 しかしこのバックの音でも全然負けていないアネク嬢の声量と歌声はやっぱり本物なんだな。歌唱力とか普通の範囲は十分に満たされているんで、後は天性のものが多くを占めるのだが、これが見事。The Gatheringの全盛期の作品であることに間違いはない。今で言うゴシックメタル的な音ではなく、単にゴシック調の雰囲気を醸し出している作品として粒揃いのアルバムとして聴いているけど、心地良いって言葉が一番合ってるかな。メタルじゃないゴシックの世界を奏でていたワケだし、その影響はDead Can Danceってトコだし、進化系も同じところに行き着いてる気がする。時代的に手法としてメタルを一部使ったってトコなのかな。かなり知的なバンドな気がする今日この頃♪



■ Ayreon - The Human Equation

The Human Equation ゴシック系を漁っている時にStream of Passionという実にメロウでダークなバンドを発見して、その天使の歌声に感動していたりしたんだけど、それもさることながらそのバンドを包み込む雰囲気がかなり異色で特徴のあるもので、何なんだろうなと思いつつ、まぁ、身を任せながらってトコだったんだけどあれこれと追求していくとどうやら、このStream of Passionと言うのはオランダのアルイエン・ルカッセンという人のサイドプロジェクトでもあるらしく、この人何者?ってことで調べていくと元々はヘヴィメタバンド、ヴェンジェンスのギタリストで云々、1990年代半ば頃からはアイリオンっつうプロジェクトを始動させながら実に多様なことを試みていると書かれていて、結構多彩な活動をしている人なのかな、と。そんなことまってならばちと試してみましょう、ってことでAyreonっつうのをあれこれとかき集めて来ました。その中で最も名作と呼ばれているのがこちら「The Human Equation」。

 2004年のCD二枚組の作品で、とにかく完成度が異常に高いコンセプトアルバム。ま、ロックオペラとも言うのだろう。ストーリー等についてはこちらのサイトが詳しく書いているのでご紹介しときます。まぁ、なんだ、プロジェクトとして活動しているからメンバー固定しなくて良いし、自分の好きな曲をふんだんに書いて世界にハマって世界的に名を挙げている友人達にゲスト参加で手伝って貰うという贅沢な環境下で薦められるレコーディングを続けていて、以前のアルバム「Into the Electric Castle」でもWithin Temptationのシャロン嬢参加とか色々あって、今作はドリーム・シアターのボーカリストさんが主役で参加とかね。その筋では色々と有名な人が参加してキャラクターを創り上げているらしい。その辺は詳しくないのだけど、音的には見事なまでの出来映えで、オープニングのスリリングさからメタル的なアプローチにプログレ的展開、そしてメランコリックなフォークを散りばめて人間臭さを出しながら終盤に向けて盛り上げていくという。そしてStream of Passionでも聴き慣れたマルセラ嬢のボーカルがこれまた心地良く聞こえてきたり、とにかく多様な声が聞けるので、飽きない。そして楽曲の幅も広いので飽きない。それでいてストーリーがしっかり出来ているのだから飽きるはずのない作品にもなるわな。オランダ人でこんだけフォークにも味があるっての珍しいんじゃないかなぁ。ヘヴィさも持っててオーケストレーションもあってさ。聴き始めると一気に聴くアルバムで決してiPodなんぞでながら聴きしてはいけないね(笑)。

 まだまだ勉強不足の世界なので音を聴いた程度での書き込みでダメだねぇ。いや、ほんとにかなりの好盤でして、プログレとかゴシックメタルとかそういうの全てを含み持った作品で、70年代プログレ好きからすると少々うるさい感じはあるけど、楽曲レベルはもうクラシック並みの高さ。ヘヴィメタ好きからからするとちょっと凝りすぎに聞こえるだろうから、難しいかな…。ってなことでなかなかメジャーに開花していかないのか、日本だけなのか、はたまた凄く実は人気があるけど自分が知らないだけなのか。そもそもアルバムが6〜7枚出ているんだからやっぱそれなりには知名度もあるし売れてもいるんだろう。これは久々に深くまでハマり込まないと理解しにくいアルバムに出逢ったな、と。何てったってケン・ヘンズレーまで参加しているんだから捨ててはおけないでしょ♪



■ Ayreon - Into The Castle

Into the Electric Castle シアトリカルな楽曲をシンフォニックに展開する作品と云えば必ず挙げられるのがアイレオンだね。壮大さにかけても天下一品だし、何と言ってもそういったロックオペラを展開するためだけのプロジェクトなワケだから、その充実度は凄い。あらゆるシンガーに役割を振り当てて、ストーリーに従って歌わせてしまうのだから。コンセプトメーカーならば誰もが夢見る仕立てのこういった作品を着々と実現しているのが、それほど有名でもないルカッセンというオランダ人なワケだからこれもまた不思議。それでもゲスト陣には古い名前の人から最新の人まで出揃っているのだ。

 1999年リリースの出世作として知られている三枚目の作品「Into the Electric Castle」。ウィズィン・テンプテーションからはシャロン嬢とギターでダンナのロバート氏、因果の深い元ギャザリングのアネク嬢、メインボーカルはマリリオンのフィッシュが務めてて、他にも何人も参加。驚くのはピーター・ダルトレーの参加。うん、あの70年代の英国バンド、カレイドスコープで有名なあの人です。こういうサプライズが作品に華を添えているんですな。

 そして中味は言わずもがな、二枚組の大作ながらももちろんメタルなんていう狭いカテゴリーに属さない作品に仕上がっていて、きちんとストーリー展開に合わせた多様なドラマが展開されるというプロフェッショナルで完璧な出来映え。楽曲それぞれはハードなモノからプログレッシヴなモノ、アコースティックなものやジェネシス風クイーン風フロイド風ってのがあれやこれやと出てくる。完全に吸収した上でこういうの作ってるってのがよくわかるので面白い。長いけど集中してると一気に聴けるのもレベルが高い証拠で、かなり名作の域に入っているんじゃない?

 どことなくStream of Passion「Embrace the Storm」に流用された作品群と似ているのは丁度そのヘンを意識していた時期だからかな。あっちでもこの作品からの曲をライブで展開していたりするので、当たり前かもしれないけど、兄弟作品的にも聞こえるアルバム。ドラマ仕立てのアルバムが好きな人にはハマるだろうな。